フクミヤ電子パラメトリックイコライザー レポ
2020.04.30
フクミヤ電子パラメトリックイコライザー



これはとにかく凄い。中小企業が設計生産しているから中を開けて使用部品を公開するのはやめておきたいので、公開情報からレポします。

80年代、レコーディングスタジオのメンテナンスエンジニアが設計したイコライザー。
若い人は知らないでしょうけど、この当時のワンオフ機材は30万円~100万円が普通です。

まず凄いのは、ギタリストが大好きコンデンサ。WIMA製です。
ウチの機材のGMLの国内価格80万円のマイクプリアンプにも使われてます笑

グレッチ兄さんがはまってしまって修理代で貰ったジャンクの改造メタルゾーンにも入ってます笑(純正メタルゾーンには当然ですけど入ってないよ)
http://www.southenst.com/cgi-bin/blog/html/mon/201911-1.html

取説によると、オペアンプが下駄付いていて交換可能のようです。

使ってみると・・・・ん?これは・・・ゲインの+-の効きが結構狭いな。狭い分とんでもなく解像度が高く無駄な位相変化がない。
この滑らかなイコライザーの効きは、マスタリング用イコライザーそのまんまです。

通常このタイプの4バンドイコライザーは一番上と一番下の周波数がシェルビング、中二つがピーキングが使いやすいのですが、この商品は全てピーキングで、Qが結構広く取られているため、ピーキングで全てのレンジ賄えます。マスタリングではなく、あくまでレンジの狭いエレキギター用に設計されたため敢えて上下もピーキングにしたのでしょうねえ。


イコライザーという物は、等価器という和訳で基本的に音をプラス、足すのではなく、マイナス、引いて行くのが本来の使い方なのですが、あまりに滑らかなパラメーター、音質で、ついつい足してしまいたくなってしまいます。


ペダルエフェクターでこんなの味わったことねーわwwwww

正直な話、focusrite greenのイコライザーより音良いです。
こんなに音が良くて小さなペダルEQ、多分この世に存在しないと思います。

マイナス面。

各コントロールノブにメモリが全く無いので再現性に欠ける。
多少でもメモリラインがあると、写真撮って数日の録音や、ライブで再現性が保たれる。

オンオフスイッチ時に極僅かなレイテンシーがある(これはノイズ対策と思われます)

各パラメータの効き
恐らく素人には使いこなしできません(笑)
パライコ使いこなせてる人向け。

一万円台でこんな商品絶対ありません。使いこなせなくても買って努力する甲斐あります。

BOSSのメタルゾーンみたいな強烈な効きは全くないけど、使いこなせば一生物です。
HISTORY ZJ-CFS/GB 本日はベースの修理。
2020.04.05


これは手元に保証書が残っていたので正確な購入日が解りまして、2004年製。
当時ピアニストと一緒にライブをやるために、倍音が綺麗に揃うサークルフレッティングシステムのベースを購入しようと島村楽器錦糸町店に行って、今日決めて買うからと、展示してあるHISTORY製のベースを片っ端から並べて貰いまして、AKGのK401ヘッドホンを持参して徹底して音をチェックして購入した一本です。当時7万円弱(アルダー)だったのですが、見た目がカッコいい11万円(アッシュ)のほうよりなんとこちらのほうが明らかに音が良く、アルバム制作のレコーディング用を兼ねていたので、これは仕方ないかと。地味だけど7万円弱のアルダーを選択、見た目より音を重視するワタシにはあるまじき購入品でした(笑)

その後ライブもやらなくなり、弦を張ったまま2007年位から2020年まで押し入れの中に13年間も放置してしまい、先日出してみたらなんとネックがねじれてしまっていました(笑)
我ながら凡ミス、ギターはたまに出してチェックしていたのですがベースは見ていなかった・・・

1弦側がねじれており、4弦側は綺麗に揃っている。テンションがかからないほうがねじれるのは何故だろう。とりあえず当面は、ちょっと純反り状態にトラスを調整してごまかしながら録音用に使っていましたが、やっぱ弦高が高すぎて弾いてて疲れるので修理をしてみようかと。

ウチには測定器はないので目視と音出しでの修理になりますが、1弦側の3フレットが沈んでおり、4、5フレットが盛り上がって6フレット以降は真っすぐとなっている。いわゆる波打ちフレットになってます。
これはやっかいです。

まず現状で4フレットを耐水紙ヤスリ220~350~1000番とかけて高さを下げてみます。



一度に一気にやらず、削っては弦を張り、音を確認しながら作業します。

4フレットが目視で下がったのを確認して音出すと、今度は5フレットがビビりだす。
今度は5フレットを削る、しかしここは浪打ちを計算して、4ほど削らない。
今度は、6フレットがビビりだす。
ここで、トラスを回してネックを真っすぐにしてから、4フレットから削り直し、
6フレットは極僅か削って7フレットに合わせる。

音が綺麗に出るようになり、弦高も1mm低くセッティングできるようになりました。

フレットの高さの見た目も綺麗に揃ってます。

ネックの捻じれのフレットすり合わせなんてプロじゃなきゃ絶対できないと思っていましたが、
時間をかけ、ゆっくり確認しながらやれば結構自分でもできちゃうもんなんですね。
でもこれは、各修理工房の皆様が情報をネットに掲載してくれているからです。

みんなありがとう(笑)

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