Edwards Limited Model E-LP-85・・・と思われる。
2020.12.26
このギターはコロナ自粛中、7月にひっそりと購入しまして、状態はジャンク、音出ません。
写真の通り錆が相当進行していており、大分弾きこまれていてフレットはガタガタ、高さはあるので、まあ、安いから修理してすぐ転売しちゃおうかと思って購入してきました。税込みで
10000円。



シリアル番号が無い、2000年前後の製造と見られる。90年代最後が濃厚ですかねえ。
これは、中国加工始める前の国内で作ったサンプルなのでしょうか、中国でテスト生産して送ったサンプルなのでしょうか?シリアルが無いので恐らくサンプルには違いないと思いますが。

メイプルトップは恐らく貼りだと思いますが、バックのマホガニーはなんと単板、一枚板です!!ネックも安物にありがちなヘッド接着タイプでなく、マホガニー、一枚板!!
塗装がどうもひび割れからトップラッカーっぽいので、もしかしたら上位モデルのEdwards E-LP-108LTSかもしれません。



カタログ調べると、当時のホンジュラスマホガニーだそうで。凄い時代ですねえ。
※マホガニーについてはこちらをご参照ください。
https://www.digimart.net/magazine/article/2014052200303.html

まずこの錆びたピックアップを取り外し錆び取りをしようとしたところ・・・
やはり貼りメイプルトップですが、メイプル+メイプルで厚みのある板を使っています。
そして、ピックアップがDUNCANじゃないですか!

サウンドハウスで現在、SH-1n 11880円とSH-4 12430円
ウソだろこれ笑。外して売却しただけで元取れるわ笑

配線を見た所、



アウトプットが切れているだけなので、少しWEヴィンテージワイヤーを足して接続してみた所、問題なく音も出てます。ボリューム、トーンは帝国通信工業製。やっぱりここのはガリとか殆ど出ないんですよね・・・

しかし、同じ10万円前後のレスポールコピーでもhistoryとは比較になりませんな。

比較対象 history zls-100 内部配線



自社で作って自社で売る物と、OEMの違いです。
意外にもコンデンサはMARUWAのKCK223、同じ物です。

綺麗に磨いて、塗装修復、フレットすり合わせもやりました。



しかし、いまいち音が気に入らない。うーん、材木は良いんだけどなあ・・・

やはり材木良くても当たりハズレあるのかなあ??

続く・・・

Bill Lawrence BT1E-90B trigger2 改造2回目
2020.12.23
ここまでの改造で大分良くなったのですが、弾いていてイマイチ納得できない。
これはやはり安価なGOTOHpickupsが足を引っぱっているのか。いや、ここまでの経験でそれは違うと思い、よくよく考えてみると、volumeとtoneのポットを250kΩに変更、CRLセレクターに変更、ネックポケットの修正で低音が出て音が太くなるために、高音に不満が出るのは当然のことでしょう。

そういえばコンデンサはオレンジドロップだけど何μfだっけな?と見てみると、なんと・・・0.033μfです。



http://www.buildyourguitar.com/resources/lemme/
こちらによると、ピックアップに接続された状態の0.033μfコンデンサだと、ピークが5.2KHZ辺りにあります。エレキギターは大体5KHZ辺りから一気に特性が落ちるため、0.1μfに変更してピーク周波数を3.3KHZ辺りに下げることで、実効周波数帯域の高音域の抜けの良い音が出るようにしてみようかと。

以前、HISTORYのレスポールモデルに使った際、予備で購入しておいた台湾FARAD製コンデンサに交換(多分60円)



これが大正解。バッチリ抜けて低音も出てバランス良いです。
GOTOHpickupsでfender customshop製と良い勝負できる音でます。



ついでに、ナットの溝が深く弦の振動に影響が出ているので、ナットトップを紙ヤスリで削りなるべく弦と溝の深さが無くなるよう、修正しました。


Bill Lawrence BT1E-90B trigger2 ネックポケットの修正
2020.12.21
まずはネックポケットの隙間を埋めました。



アッシュ材の薄板なんて探しても見つからないので、コーナンで檜の薄板2mmを購入して、ひたすら紙ヤスリで削って、ネックエンドのアールに合わせてぴったりと合うように加工。ジョイントネジ無くてもがっちりハマるように。数年後、木と接着剤が痩せて来ますので、ここはがっちりやっといたほうが良いと思います。一時間位かかりました笑

音を出してみると、低音が明らかに出るようになりました。
低音が出るようになった分、高音域の抜けが悪くなります。

コントロール回路を見て見ると、ボリューム、トーンともに500kΩの部品が使われております。
これは当時の国産オリジナル品と思われます(長年見慣れた部品なんで)
セレクターも接触が悪く、修正が効かないようなので、両方CTSミリサイズ250kΩボリュームに変更、セレクターはCRL製に交換します。



・・・と、セレクターのネジ穴がミリのため、インチのネジが入りません。

ここは電動ドリルで穴を広げてインチが入るように加工。



ピックアップは、フロントが最近のFender japan Vintage Styleピックアップが入っていました。



リアは詳細不明のフェライト磁石の安価な物と思われます。
二つのバランスは中々良く取れていますが、音質が気に入らないので、まずは手持ちの

GOTOH PICKUPS 
 TL-Classic Nec
   DC.R / 6.75 KΩ Magnet / Alnico #5 Rod
 TL-Classicα Bridge
   DC.R / 7.77 KΩ Magnet / Alnico #5 Rod
  
に交換してみました。

おお~~これはこれで中々良い音出てます。
ついでなのでアース線とセレクター内の配線をwestern ヴィンテージワイヤーで接続(余り物利用)
Bill Lawrence BT1E-90B trigger2
2020.12.21
すっかり漏れてしまったのですが、10月にビルローレンスのBT1E-90Bを入手しました。





製造年は不明ですが、概ね1988~1992年位の間と思われます。
定価9万円、なんとエボニー指板、アッシュ2ピース、現在メイドインジャパンでこのレベルのギターを作ったら最低20万円からです。アメリカ製なら25万円以上でしょうねえ。残念ながらピックアップは交換されています。
ネジ穴がぴったりあってない所から、ピックガードも交換されているかも。
仕入れ価格は45000円。



ビルローレンスのギターというのは中々に複雑な事情がありまして、元々はアメリカのピックアップ製造会社でディマジオやバルトリーニの師匠であるビルローレンスさんが立ち上げたのですが、日本のモリダイラ、アコースティックギターで有名な(MORRIS)と契約して80年頃に日本でライセンス生産を始めたのですが、そもそも米国本社のビルローレンス製ギターという物がありません(ピックアップ専門会社なので)。本物がなんと日本製のライセンス生産品しか無いという、極めて稀な商品なのです。
また、このライセンス問題から、ジャパンビンテージの本が出版できないため、放置されているのだと思われます。

しかし、アコースティックギターで高度な技術を持つモリダイラが自社工場で製造したため、その工作精度は非常に高く、定価5万円~6万円程度のギターでも、現在の工房系ハイエンドギターに匹敵するギターが多数存在します。
しかしながら、電装部品のコンデンサ、ボリュームポットの数値選択はかなり疑問のある物が多数、何故か高いモデルはいまいち工作精度が低いのが疑問です。まあ、これは情報の少ない80年代にアコギメーカーが作った物なのでね・・・・

今回入手したビルローレンス製ギターは3本目になるのですが、一般的な材木を利用したモデルでは一番高い(定価9万円)物です。
使用している材木はとても良いのに、何故か、ボディとネックの接続部分に大きな隙間があります。

ビル三兄弟。ビルズブラザーズになってしまう笑



左から、定価6万円、6万5000円、9万円・・・・左二つは高精度。

ここから先はワタシの個人的な推測なのですが、恐らく、ハイエンドモデルのアッシュ材のギターは加工済のボディをアメリカから輸入していたのではないかと。
自社で調達した国内産の材木、センで作ったボディは、ネックときちっと合う精度で加工していたと思われます。じゃあ真ん中のアルダーは!?・・・解りませんが、当時のアルダーは安いから材木で輸入してたのかも。フェルナンデスも当時5万円のギターに使ってましたしね。

通常、これだけの隙間があれば大体ネックとボディはセンターズレを起こしている物ですが、さすがはモリダイラ、ぴったりセンター合ってます。
但し、夏場湿度が高く、冬は超乾燥な日本において、この隙間を放置すると弦のテンションからズレが発生する恐れもあり、アートテック杉浦先生から教えて頂いた、ネックポケット修正をやってみました。

続く



PROTOOLS用D-sub25マルチケーブル自作
2020.12.12
前回、クラシックプロのケーブルを改造したのですが、
http://www.southenst.com/cgi-bin/blog/html/day/20201121-1.html
http://www.southenst.com/cgi-bin/blog/html/day/20201122-1.html

今回は全てパーツ集めて自作してみました。
D-sub25端子は同じくマルツ電子で仕入れ、ケーブルはcanare L-2B2AT、プラグはCLASSIC PRO P14GS です。



今回は、老眼鏡を用意しました笑。片目が老眼進行でピントが合わないため、100円で買った老眼鏡の片方のレンズのみ外してあります。
これを使って作業してみた所・・・・物凄い速さで完成する笑
正直、クラシックプロのマルチケーブルは限界超えてる格安ケーブル使っているため、半田やってる間に被覆があっという間に溶けてしまいます。溶けちゃったので熱収縮チューブの細いの切ってはめたり、線が細く断線したりで物凄く手間かかります。

canare L-2B2AT、さすがです加工が容易。千石電商で1m100円で買ってきたのですが、これは信頼できます。※サウンドハウスで44円だったのはさすがにショックでしたが成田と秋葉の地価の差ということで笑
このケーブル、コンパクトエフェクターの接続用に良いんじゃないですかねえ。1m44円と破格ですが、とても良い作りです。
物凄く意外だったのが、CLASSIC PRO P14GSプラグ。これ半田の乗りがとても良く、相当手抜きしても綺麗にできあがります。

完成。



ケーブルの番号付けれるように&端子がぐらつかないように厚みを持たせるため、白色の熱収縮チューブ挟んでます。D-subのほうは太めの熱収縮チューブでケーブルをまとめて、端子接続部に負荷がかからないように。
全部半田付けた後に導通テストしてチャンネル書く、という製作法とったので改造のほぼ1/3の時間でできてしまいました。

製造コスト canare L-2B2AT 18m 1800円
D-sub25 端子+カバー 1000円位
CLASSIC PRO P14GS 標準ステレオ 8個 1760円

計4560円。上出来ではないか。

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