前回に続き、今回はアナログミキサーを使用したラックシステムの欠点と回避
2020.10.14
このシステムの欠点を指摘している過去ログが、なんとmixiのコミュニティ掲示板で発見。

https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=1100752&id=10468965

上記リンクから引用、長くなります

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[3] mixiユーザー
ミキサー導入は本当に一長一短なことなので、その人の使うシステム環境によりけりじゃないでしょうか。

近年、ミキサー導入の理由として恐らく最も多く挙げられることが、エフェクトループインターフェース的な考え方で「デジタル回路を通ることによる音質変化を避ける為に使用する」ということかと思います。しかしこれは、確かにアナログミキサーの使用により回避することはできても、それを使用することによって接点の増加など今度は「音質劣化」を生みますので、もし接続機器数が少ない場合は結局は一長一短になっていまします。

因みに僕の場合は、プリ+G-FORCE+パワーというシンプルな構成にも関わらず「デジタル回路経由の回避」を理由に以前に一度ミキサー導入をしたことがあったのですが、結果は、僕にとってはG-FORCEのデジタル回路を通る「音質変化」よりも接点増加による「音質劣化」の方が気になり、結局は試しただけで終わりました。

次に、ミキサー導入の最大のメリット(というか最大の理由)になるのが、80年代後半~90年代に特に流行った「ドライ+ウェットの独立複数系統出力」だと思います。これをやりたいという場合は、上述の音質変化や劣化など有無も言わさずに
導入せざる負えないですし、目的によっては取り入れる価値も十分にあると思います。

逆に最大のデメリットを挙げると、例えばG-FORCEのようなマルチエフェクターを中心のシステムにする場合は、ミキサーを使用してパラレル接続するということは、それにによってエフェクト効果に制限が加わり結局はマルチとしての可能性を狭めることにもなったりします。

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※ここまで引用

おおお~まさに調べていたことが全て記載されています素晴らしい!!
実は前回ワタシが上げた動画も、上記の通り2000年代のベリンガーの安価なミキサーを使用したため、若干ハイ上がりで音が細くなっています。※この当時のベリンガーの安価なミキサーは音質より多機能優先していました。

ミキサーをMIDAS DM12に差し替えて同じことをしてみたら、明らかに音が太く劣化が少なくなりました。
そして、上記の方も記載されている、ミキサー使用のパラレル接続をした場合にマルチの性能が狭まる点ですが私はこうして回避しました。



MIDAS DM12はAUXアウトが2系統あり、どちらもプリフェーダー、ポストフェーダーの独立選択が可能なため、プリフェーダーで送り、マルチとして使用する場合はフェーダーを下げてリターンのみ音が出るようにし、デジタルマルチとして使用、アナログ、デジタルミックスする場合はフェーダーを上げてエフェクターのほうの設定をWET100%にする。フェーダー上げ下げが必要なので一発読み出しはできないのですが、裏に回って配線やり直しする必要がなく、録音環境では中々便利になるのではないかと。

2000年頃にはMIDAS DM12のようなプリアンプも高音質でローノイズなコンパクトアナログミキサーは存在していませんでした。現在だからできる技でしょう笑
ステレオでこれをやりたい場合は、ループスイッチャーの二個のチャンネルを消費してアナログミキサーのバス出力ある物を選択するとチャンネル数増やせます。


んで、ついでに以前ラックシステム使用していた最近のベテランさんたちはどうしているのか調べてみた所、なんとカシオペアの野呂一生大先生は、Line6 HELIXで済ませてしまうそうでこれもびっくり仰天でした。

https://i1484.jp/2018/04/isseinoro/report-36880.html

結局、複雑なシステムでトラブルを避けることが重要だと。
ライブをやるプロにとって一番重要なのは、音が良いということも重要だけど、トラブルが少ないことが一番の優先順位なんですよね。
ワタシみたいに録音マスタリング畑の人間は、トラブル起きたら交換すれば良い、というちょっとした甘えがあり、リアルタイムにライブやる絶対トラブル起こせない人たちとは若干ズレがあるのは仕方ない。

まあ、ワタシの場合は安く過去の遺産を楽しむ趣味の世界なので、皆さんの参考になれば。

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